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高山病とは

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高山病とは...


 高地では、気圧が低くなり、大気中の酸素濃度も低くなっています。高山病とは高地において、低圧、低酸素に順応できずに生じる一連の症状のことです。

 1991年カナダで行われた国際低酸素シンポジウムでの合意をご紹介します。
「急性高山病…新しい高度に到達した際に、頭痛に加え、消化器症状(食欲不振、吐き気、嘔吐)、倦怠感あるいは虚脱感、めまいまたはもうろう感、睡眠障害のうち少なくとも一つを認める」



どのくらいの高度で生じるのか

 どのくらいの高度で生じるかは個人差があります。一般的には2000m、高齢者は1500m以上で高山病が生じる可能性があります。

 しかし単純に高度だけが問題なのではありません。高度を上げるペースが重要です。1日500m以上高度を上げた場合に、発症しやすいといわれています。出来る限りゆっくり高度を上げてください。


どのような症状が出るのか

 高山病の症状には、頭痛、全身倦怠感、食思不振、吐き気、不眠、下痢などがあります。二日酔いのような症状が出るので、山酔といわれることもあります。

 さまざまな症状が出るので、「旅行疲れ」「風邪」などと混同されることがあります。高地にて体調を崩した場合、まず高山病を念頭におく必要があります。

 高地到達後6時間以降に発症し、数日後に症状が消失することが多いです。到着翌日の起床時に症状を自覚される方も多いようです。眠っている間は呼吸がゆっくりになるからでしょう。

 高山病の怖いところは、山酔いacute mountain sickness (AMS)だけではなく、致死的になることもあるということです。致死的な病態として高地脳浮腫high-altitude cerebral edema (HACE)と高地肺水腫high-altitude pulmonary edema (HAPE)があります。

 高地脳浮腫では考えがまとまらなくなったり、運動能力が低下しまっすぐ歩けなくなったりします。

 高地肺水腫とは肺のなかに水がたまっている状態です。運動時の息切れは高地においてはしばしば経験しますが、安静にしていても呼吸苦が消えなかったり、咳が出たり、ぜーぜーいったりすれば高地肺水腫の可能性があります。

 高地脳浮腫や高地肺水腫の状態になれば、至急病院を受診し、救助機にて高度を下げる必要があります。

 専門的な用語が含まれていますが、御参考のため、1991年カナダで行われた国際低酸素シンポジウムでの合意をご紹介します。
「高地脳浮腫…重症急性高山病の最終段階。急性高山病症状に精神状態の変化と運動失調のどちらかを認める場合か、急性高山病症状がないときは両者とも認める場合」
「高地肺水腫…臨床症状として、安静時呼吸困難、咳、運動能力低下、胸部圧迫感または充満感のうち少なくとも二つと、身体症状として少なくとも1肺野でのラ音または笛声音、中心性チアノーゼ、頻脈、頻呼吸のうち少なくとも二つを認める」


私は大丈夫???


 高山病は若くて健康な人、普段からスポーツしている人でも生じます。普段元気だからといって油断は禁物です。

 持病がある方は特に注意が必要です。人間は肺で血液の中に酸素をとりこみ、心臓が全身に血液を送っています。したがって、心臓や肺や血液の病気の方は、高山病になりやすく、また重症化しやすいと考えられます。例えば、心不全、慢性閉塞性肺疾患、貧血などの疾患があげられます。持病がある方は、主治医に相談してから、旅行してください。

 また持病がなくても、ご高齢の方は、若い方よりも心臓や肺が弱いのが通常です。ですので、ご高齢の方は旅行前に内科にてご相談されることをおすすめします。

 また子供は大人よりも高山病にかかりやすいといわれています。少なくても、高山病の症状を自分でしっかり訴えることがでないうちは、高地には連れて行かない方がいいでしょう。

 妊婦は胎児に酸素を送っています。胎児に充分に酸素を送れなくなる可能性もあり、妊婦は高地を避けるべきでしょう。